





































今回の店の存在を知ったのは、約1年位前であろうか?
何気にネットで検索をして、見つけたのだが、見つけたらすぐに行けばいい!
と、思われる読者もいるであろう。
赤のれんに3回も4回も行くのであれば、先に行けばいい!と思うだろう。
私はあまり、トンカツは食べない。
己のブログを遡ってみても、カツカレーは1年に2~3度食べる様だ。
とんかつ専門店に入っても、まともにトンカツ定食を注文していない。
何故か?
それはやはり、我が実家に問題がある!としか言いようがない。
以前もどこかで書いた気がするが、母親は子供たちにトンカツを食べさせなかった。
母親の手作り餃子、コロッケ、春巻きなどは、随分と食べた気がするが、
実家に住んでいる間、トンカツを食べた記憶が無い。w
社会人になっても、特にトンカツを食べる人生を送ってこなかった。
下田のとんかつ一には良く行ったが、良く行ったと言っても、3~4年に一回程度。
かつやが出来て、カツ丼を食べる様になったが、トンカツは特に食べない。
ブログを始めて何年かして、ブログのネタになれば、という程度で食べ始めたくらいだ。
それでも、トンカツ定食というものを、近頃食べていない。
ゆえに、情報を得てから約1年越しの訪問である。
店の名前は「きぬ山」。
HPがあるので、それを見ると「事前に連絡をください」の文面がある。
炊きたてのご飯を提供したいので、連絡が欲しいと言う事だが、事前に分かれば、
仕込みなどもスムーズに行われるからであろう。
私は、訪問前日の夕方頃に電話をした。
「明日のお昼ですが、オヤジ一人お願いします。それとHPを見ると、限定メニューが
あるようですが、明日それを食べる事は可能ですか?」(演出箇所あり)
「特ロースかつの事ですか」
電話に出たのは女性であった。
「ええ、その特ロースかつを食べたいのですが」
「大きさはどうします?」
「HPだと250gまでありますね?何グラムまであるのですか?」
「今回は、300gまで大丈夫です。」
「300g?おいくらですか?」
「2200円です」
「ではそれでお願いします。開店時刻が11時30分でしたよね?その頃伺います」
以上予約をして、翌日出掛けた。
カーナビに電話番号を入力すると、すんなりと目的地が表示される。
出かけると、伊豆急行の川奈駅から700mほど離れている。
先日、小室山でツツジを撮影したが、小室山の裏手というか、旧道に近いと言うか・・・
道が狭いね~~~、こんな道を通るのか?
カーナビだとあちらこちら行き止まりになっているぞ!
対向車が来ないことを祈りながら進むと、踏切がある。
その踏切もうねりがあるね。
私の車はTRDのフルエアロ装着車である。
フロントスポイラーと、下部を擦らないか心配である。
踏切を渡ると看板があり、右折しろとある。
ハッキリ言って、シャコタンは無理。w
必ず擦るでしょう。
店に到着すると、割と新し目な感じ。
店の前に駐車場とは別にスペースがあるのだが、ここに止めていいのかな?
私は、車から降りると周辺の撮影をした。
すると、丁度店主が店の前を掃除をしようとして、出て来た。
「あ!11時半に予約をしたデーです。」
凄いところに店がありますね~といか言いながら、ここに車を止めても大丈夫ですか?と
尋ねると、ここはダメなので、店の前の駐車スペースに止めて欲しいという。
と、いうことで、この店の駐車スペースは2台です。
大人数で行く場合は、相乗りか電車で行きましょう。
駅からは12~3分で到着します。(実証しました。w)
外観もそうだが、店内に入ると木目を生かした落ち着いた雰囲気。
掃除も行き届いていて、ピカピカで気持ちがいい。
店主は初老の女性店主、60代半ばくらいか。
店内はテーブル席だけで、椅子席か座敷席かになるようだ。
私はテーブル席に案内される。
一応、メニューを見させてもらう。
いろいろある様だが予約通り、特ロースかつ定食300gを注文する。
注文後、店内や窓の外の景色などを眺めたり、撮影させてもらう。
因みに今回は、一眼レフでの撮影である。
先客もいないので、遠慮なく撮影をさせてもらう。
大体15分ほど待ったであろうか?
定食登場、記念撮影をし、いただきま~す!
300gのトンカツはさすがに大きいね。
千切りキャベツの量が多いね、これは嬉しい。
御飯の量は私としては、軽めかな?なめこの味噌汁と漬物が付く。
小皿にソースを取って、トンカツを付けて食べる様に食べて欲しい様だ。
私としては、塩で食べさせるかな?と思ったが、それは無いようだ。
ではソースを小皿に取り、トンカツを付けて食べる。
モグモグ・・・あああああああああああ!!!!!!!!うめえええええええ!!!!!
ジューシーであるが、実にさっぱりした味わいのトンカツである。
基本、ロースかつなので、脂の旨みが来るかと思ったが、脂身よりも肉質ですね。
口に入れた瞬間から、サッパリした味わいを感じるのだが、ジューシーなので、
コクのある味わいも伝わる。
久々に美味いトンカツだ~~~!!!!これは美味いぞ!!!!!!!!!!!!
ソースはもっさり感が無く、このサッパリ感のある肉に対して、主張し過ぎない味わい。
カラシがあるので、カラシをソースに添える。
パン粉は荒くもなく、細かいことも無い。
薄目の衣は、肉から剥がれることも無い。
キャベツはスライスオニオンものり、サラダの様である。
これに自家製と思われるドレッシングをかける。
うん、美味い!!!!
ドレッシングは、野菜ベースなのかな?
トンカツの余韻を消すことも無く、こちらもサッパリと食べさせてくれる。
御飯は、美味いね~~~!!!米が美味い!!!!
肉が美味けりゃ、米も美味い!!!
米が美味ければ、飯もススム。
味噌汁は、なめこが入っている。
ところで、今回トンカツは300gである。
店主曰く、300gのトンカツは珍しいらしい。
通常、200gで大きくても250g。
今回は良い肉が入り、その時に私からの電話があり、300gまで引き受けたという。
タイミングも大事なんですね、これもご縁。
ご縁。
これは間違いなく、大切にしたいご縁!
メニューの中に新聞の切り抜きが入っており、この店の成り立ちの記事があった。
東京の人気店であったが、伊東市で新しい店をやろう!として、今の店の建築中に
店主の旦那さんが、亡くなってしまった。
絶望に打ちひしがれる奥様を、周囲が励まし、この店をオープンさせたという。
だからこそ、こちらの店をご利用されるのであれば、事前予約をして欲しいという。
炊きたてのご飯の提供をしたい!のは勿論、奥様一人でこなすので、
仕込みや準備など、連絡があれば事前に済ます事が出来る。
良い物をベストの状態で提供したい。
その意味でも、皆さんも利用するのであれば、事前予約をお願いします。
そうすれば、私の様にメニューにない300gのトンカツなどが、可能かもしれない。
人生、思いもかけないことなど、多々ある。
絶望の壁が突如、目の前にそびえ立つ事もある。
明日をどう生きるか?悩む事もある。
しかし、自分のまわりには人がいる!
今、やらなきゃならない仕事がある!
夢を失いたくない!
家族を失うのはツライ。
まして、夢半ば。
戻れないのであれば、進むしかない!
300gのトンカツは、さすがに食べ応えがあるが、食べていても飽きずに食べられる。
サッパリしたトンカツは、スイスイ胃に納まっていく。
食べても食べても、ジューシーな印象は消えない。
やがて完食。
ご飯のお替りをしようと思ったが、それは無し。
食べ終えると、コーヒーが出てくる。
私はサッパリして、ジューシーなとんかつで、とても美味い!と告げた。
店主はニコリとして、300gのトンカツは本当に珍しいと告げる。
コーヒーを飲み終え、会計をする。
すると、入れ替えに新しい客が一人、入店する。
車はプレジデントか・・・よくぞここまで・・・w
トンカツ定食なんて、オヤジの食べ物!と思っている女性に、
是非ともここの特ロースを食べてください!とお伝えします。
店主の人生と重ね合わせる事が出来る方、何か見える気がしませんか?
ここで一句
名店は
隠れた場所に
あるものだ