港区 天現寺スクエア 朗読劇 推定恋愛+ ~再演希望の十三景
私のブログは、基本的に三部構成である。
1、食に関して
2、旅に関して
3、イベント関連
今回、初めて舞台劇というものを観た。
映画、ライブなどは随分と行ったが、演劇鑑賞は全くの初めて。
私は、6月9日が誕生日であった。
またひとつ齢を重ねたのだ、ここで新たな扉を開けるのもいいだろう。
私は翌日10日公演の「推定恋愛+」のチケットを予約した。
場所は天現寺スクエア多聞ホール。
場所は南麻布である。
私はこの日、車で来ていた。
日曜日だったためか、高速も首都高も渋滞することが無く、スムーズに到着。
13時公演なので、その前に飯を済ませる。
それにしてもさすが麻布である。
駐車料金が高い!
それでも、会場からそれほど離れていないところに、上限1200円の駐車場あり、
そこに止めた。
やがて開演時間がせまり、会場に赴く。
私は受付でチケットを受け取り、会場内へ。
思っていた以上に、小さな会場である。
キャパは100人にも満たないのでは?
ピアノが一台置いてあり、背の高い椅子が三脚、中央にある。
隅にも椅子があるね。
セットらしいセットは無い。
今から誰かが記者会見でもしそうな、シンプルさであった。
私は中央前から3列目の椅子に座る。
全体を見渡すには、このくらいの位置がいいかもしれない。
公演は約100分。
休憩時間10分があるという。
前後二部構成になっているようだが、一部は三話構成になっている。
そして開演した。
第一話「おんぶ」
お姫様抱っこではなく、おんぶか・・・
私はおんぶという行為が、背負われた者にとって、憩いの場だと思う。
おんぶをされた瞬間、何となく落ち付きを得られる場だと思う。
でも、何となくおんぶって表現が泥臭い。
ああ・・・背負うだと、何か重さを感じるな。
人生など、華麗な瞬間など短い物だ。
もしかしたら、その華麗な瞬間すら無いかもしれない。
それを考えれば、おんぶという泥臭い表現が使われたのか?
舞台では、彼氏が彼女をおんぶをしていたが、時に母親や父親をおんぶをするかも
しれない。
子供をおんぶすることも当然ある。
舞台の終盤、彼の背中におんぶをされた彼女が羨ましいと思った。
その安心しきった表情に、羨ましさを感じた。
自分の人生に重ね合わせ、この様な光景はあったかな?
誰かの背中におんぶをされた時、物凄く落ち着き、甘えたくなる。
おんぶをしてもらいたいな~。
私は世界の中心で、誰かおんぶをしてください!と叫びたくなった。
第二話「金魚掬い」
少し、大人の恋愛を感じる。
しかし、話しの始まりは幼馴染であること。
幼少期から知っているはずのお互い。
だが、時は流れ大人の男女へと移り変わるが、根底にある幼少期からの思い。
大人になったよな!と思いつつも、何となく言い出せない様なもどかしさ。
金魚は水槽の中を泳ぎまわる。
掬おうとすれば、逃げ回る。
その金魚を追いかけ、掬うのは大変。
ひとの気持ちも掬っているようで、実は掬い切れていない。
そんなお互いの心のもどかしさ。
結末は、清涼飲料水を飲み干したような爽快感を感じた。
第三話「スイカ」
不倫話ですか?
不倫相手の女性目線で語られるそれは、大人の生々しい恋愛観を抑えつつも、
ところどころから滲み出てくる罪悪感。
いや、罪悪感など当事者本人は感じていないはずだ。
私は不倫をしているけど・・・まあね、仕方ないじゃん!そのような印象。
家庭のある男と、独身の女。
そして不倫が露呈し、男の妻の激しい怒り、そして別れ。
引いたのは女の方であろうか?その割にはあっさりと引いた様に思われる。
やはり、女は強いのだな?そんな事を思わせる。
それにしても、この女の気持ちの強さというか、根底にある自信の様なものは何だ?
「私はスイカの様に丸いお腹をさすった」
・・・いつの間に!!!!!
思わず舞台に向かい、「オイ!オイ!」と突っ込みたくなりました。
そして、演じた藤井沙央理さん、見事ですわ!
観ていてやられた!!という感情がわきましたわ!
淡々としながらも、この先どうするの?
タイトルの伏線の張り方、見事であります!
そして、独りのシングルマザーが誕生した。
だが、この結末が第二部への更なる伏線に感じたのは、私だけだろうか?
父親の愛情を知らない子供の誕生。
第二部「親子ごっこ」
物語りは、養子縁組を結ぶ話から始まる。
その養子縁組をする過程が演じられるわけだが、虐待やもしかしたら人身売買?
結構ハードな展開で物語は進んでいく。
妊娠をし、生まれた子供を売ってやる!欲しければ売ってやる!
シングルマザーは絶叫する。
これ、「スイカ」の女性がもしかしたら・・・と思った。
母親一人での子育て、その疲れ、虐待。
堕ちていく母親は、実の弟の説教など聞く耳も持たず、そして養子縁組の話になる。
そして舞台からは、感情の応酬が繰り広げられる。
役者から絞り出される怒りや憎しみ、悲しみがダイレクトに伝わってくる。
生の声の感情が、私の心に響く!私はこの感情の応酬に引き込まれた。
そして100万円で買われた子供。
100万円で売った母親。
世の中は、虚しい。
そんな虚構の偽善で終わるのか?
だが最後、その養父と今井のおばちゃんの会話で何かが救われた気になった。
人が生きている分だけ、人生がある。
己の人生をどう生きるか?
改めて考えた。
そして、これにサブタイトルを付けるとしたら、贖罪だな。
重い印象になるが。
極力、内容やあらすじは排除し、己の受けた感想を書いたつもりです。
やはり、第二部のインパクトが強く、時流の話題も虐待があり、複雑な印象でした。
だがそれを抜きにしても、役者の皆さんが演じるパワーは素晴らしい。
激しい光や音響が鳴り響くイベントには、頻繁に顔を出す私ですが、
基本、椅子だけの舞台セット、そして照明。
BGMはピアノ・ソロ。
シンプルな舞台から弾け出される、感情というエネルギー。
序盤は爽やかであった。
劇のイントロは、青春を何となく感じさせ、甘酸っぱい感傷が蘇る。
後半、人のエゴが出てきたかな?というところで、激しい感情の応酬。
ベートーヴェンの「熱情」が私の心に鳴り響く。
いや何となく、展開がラヴェルのボレロに似ていると思った。
前半は心の爪弾きを表し、後半になると、人と人との感情がひしめき合い、重なり合う。
そして最後は余韻が心に鳴り響く。
暴力では無いのだが、人を叩く音が会場内に鳴り響く。
おばちゃんが、養父に気合をいれたシーンであるが、その音がリアル過ぎて、
こちらも「オイ!オイ!」と突っ込みたくなりました。
最後の最後まで、飽きることなく、観賞させていただきました。
完成度も高く、非常に満足致しました。
初体験ではありますが、楽しかったです!
お見事!
素晴らしかったです。
それと、出演者ほぼ全員、上着は白、下は黒というスタイル。
余分な演出は極力排除し、まさしく内容で勝負でしたね。
そして、今回この様な切っ掛けを与えてくれたのは…藤井沙央理さんです。
私のブログを長年ご覧であれば、ご存じの方は多いはずです。(支店)
知らない方は、彼女の名をメモれ!コピれ!ググれ!フォロれ!
そんな藤井さんを公演後、撮らせていただきました。
物の見事にぶれています。w
プロデューサーの千代將太さんもぶれた。
なんでやねん!この日、一眼レフを持ってきたのですが、演劇鑑賞だし、一眼は不要と
思い、車の中へ。
・・・持ってくればよかった。
一世一代の大チャンスを逃した気がする。w
ラスト2枚の画像は、使用許諾を確認しています。
感動で、手が震えていたか???w
再演希望。(勿論、同じ出演者)
私のブログの読者様も、再演希望とプロデューサーにお伝えください。
一緒に観劇しましょう!私に出会う大チャンスです!!!(いらないよね)
藤井沙央理さんに会いたいか?
それを満たすには、再演しかないでしょう?
私のブログの読者様。
藤井沙央理さんのTwitterとインスタのフォロワーになってください!
このブログは遅かれ早かれ9月頃には終了します。
そして今、カテゴリーに「東京都 演劇」を追加します。
今回文面には心血を注ぎましたが、写真は、どうしちゃったの?というほど、
近年稀にみる出来の悪さ。
会場もさっさと帰ってしまったし、写すものが沢山あったと思うのだが。
やはり、いついかなる時も、一眼レフを持ち歩こう!(後悔先に立たず)
しかし、これで最終回の重要な候補が出来た気がする・・・
ここで一句
持ち歩け
名刺とカメラ
必需品
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